月例経済報告(H25.12.24) 基調判断 〈現状〉 ・景気は、緩やかに回復しつつある。 ・物価:底堅く推移している。(デフレ状況ではなくなっている)
〈先行き〉 先行きについては、輸出が持ち直しに向かい、各種政策の効果が発現する なかで、家計所得や投資の増加傾向が続き、景気回復の動きが確かなものとなることが期待される。ただし、海外景気の下振れが、引き続き我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、消費税率引上げに伴う駆け込み需要及びその反動が見込まれる。
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7-9月期GDP2次速報の概要
○7-9月期の実質GDP(2次QE)は、前期比年率+1.1%。
・ GDPデフレーターは、前期比で横ばい。
・ 雇用者報酬(名目)は、前期比で▲0.2%。
企業部門の動向
〇業況判断は、幅広く改善している。12月調査における現状(前期差)及び先行きは、次の通りです。
・ 大企業・製造業は、現状16(+4)、先行き14。
・ 大企業・非製造業は、現状20(+6)、先行き17。
・ 中小企業・製造業は、現状1(+10)、先行き-1。
・ 中小企業・非製造業は、現状4(+5)、先行き1。
〇経常利益は、2013年度大幅増益の見込みである。
設備投資の動向
○設備投資計画は、中小企業で強めとなっている。
○設備過剰感は、改善している。
○機械受注〈先行指標〉は、持ち直している。
・ 10月は、前月比で+0.6%。
○資本財総供給〈一致指標〉は、底堅さを増している。
その他の内需の動向
〇公共投資は、底堅く推移している。前年比で、10月は+3.5%。11月は+4.9%。
〇住宅建設は、増加している。前年比で、9月は+19.4%。10月は+7.1%。
〇消費は、持ち直している。消費総合指数は前月比で、9月は+0.8%。10月は▲0.2%。
〇自動車販売は、増加している。前月比で、10月は▲2.9%。11月は+5.8%。
雇用・賃金の動向
○雇用情勢は、改善している。
・ 有効求人倍率は、9月0.95,10月0.98。
・ 完全失業率は、9月4.0%、10月4.0%。
・ 雇用者数は、増加傾向にある。
〇一人当たり賃金は、前年比で横ばい圏内にある。
〇年末賞与は、増加の見込みである。
外需の動向
○輸出は、このところ弱含みである。
・ 前月比で、9月▲3.4%、10月+1.1%、11月+1.9%。
〇輸入は、持ち直している。
生産の動向
○生産は、緩やかに増加している。
・ 前月比で、9月+1.3%、10月+1.0%。予測調査で11月+0.9%、12月+2.1%。
物価の動向
○国内企業物価は、緩やかに上昇している。
・ 11月は、前月比+0.1%、前年比+2.7%。
○消費者物価は、底堅く推移している。
・ 10月のコア(生鮮食品を除く総合)は、前月比0.1%、前年比+0.8%。
・ 10月のコアコア(生鮮食品、石油製品その他特殊要因を除く総合)は、前月比+0.1%、前年比+0.3%。
○燃料価格は、高止まりとなっている。
景気ウォッチャー調査(街角景気)
〇景気の現状判断は、2カ月ぶりに上昇した。
・ 高額品、自動車、家電を中心に売上が増加している。
・ 一方で、住宅関連の駆け込み需要に一服感がある。
〇景気の先行き判断は、3カ月連続で上昇した。
・ 消費税引き上げ前の駆け込み需要等や年末年始の売上への期待感。
・ 一方で、消費税引き上げによるマインド低下等を懸念している。
アメリカ経済の動向
○景気は、緩やかな回復傾向にある。
○ 7‐9月期実質GDPは、前期比年率+4.1%。
○消費は、緩やかに増加している。
○雇用者数は、増加している。失業率は、低下している。
○住宅着工件数は、持ち直しの動きがみられる。住宅価格は、上昇している。
アジア経済の動向
〇 中国:景気の拡大テンポは、安定化しつつある。
・ 生産の伸びは、おおむね横ばいである。輸出は、持ち直している。
・ 消費の伸びは、おおむね横ばいである。
・ 固定資産投資は、伸びがおおむね横ばいである。
〇インド:景気は、下げ止まりの兆しを見せている。
ヨーロッパ経済の動向
〇景気は、依然弱さが残るものの、持ち直しの兆しがみられる。
・ ユーロ圏の7‐9月期実質GDPは、前期比年率+0.3%。
・ ユーロ圏の輸出は、このところ底堅い動きがみられる。
・ ユーロ圏の生産は、おおむね横ばいである。
・ ユーロ圏の失業率は、高水準で横ばいである。
〇ユーロ圏の消費者信頼感指数は、持ち直しの動きがみられる。