2017年
1月
01日
日
あけましておめでとうございます。
皆様には、輝かしい新年をお健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。
昨年は大変お世話になりました。
昨年の8月3日、農林水産大臣を退任いたしました。
TPP問題・熊本地震対策・防災営農対策やミカンコミバエ対策、国際会議への出席等々、302日間の任務で緊張の連続でした。職員の方々や多くの皆様に支えられながら、無事任務を遂行できましたこと、何より、後顧の憂い無く大臣として農林水産省を去ることができましたこと、皆様の日頃からのご支援の賜物と心から感謝申し上げます。
今後とも、現場の声を大切にしながら、農林水産大臣経験者として、日本の農林水産業と地域発展に向け精魂込めて頑張ってまいります。
本年も何卒宜しくお願い申し上げます。
平成29(2017)年の干支は、丁酉(ひのと・とり)です。
いまから60年前の丁酉である、昭和32(1957)年は、神武景気と岩戸景気のちょうど間の時期でありました。
東京に人口が集中し851万人の人口となり、ロンドンを抜いて、東京が当時世界一の人口を擁する都市になりました。
デパートの建設ラッシュは続いており、ダイエー1号店「主婦の店ダイエー」が大阪で開店し、大阪のそごうが東京・有楽町に進出しました。そごうのコマーシャルソングに使用されたフランク永井さんの「有楽町で逢いましょう」は、この年に大ヒットし、当時の流行語になりました。
この60年で、世界も日本も大きく変貌しました。
「丁(ひのと)」は草木の形が充実した状態で安定することを意味し、「酉(とり)」は草木の果実が成熟しきった状態を表しているとされています。そこで、「丁酉(ひのと・とり)」の今年は、安心・安全な未来の実現のため、これまで取り組んできた各種プランの「成果や果実を確実に取り込み、将来に備えるべき年」になると言えるのではないでしょうか。
人口減少社会に入り、地方消滅が物議を醸しています。少子高齢化が急速に進行する中で持続可能な社会保障制度を維持するためには、地方創生を推進し、地方における雇用の創出や就業促進を図っていかなければなりません。政府与党では、人口減少と東京への過度の集中を是正し、それぞれの地域の特性を生かした住みよい環境を確保し、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくために、「地方創生」を国政の最大の課題の一つとして取り組んでおります。
元気な地域を未来につなげていくカギを握っているのは、農業であり、農業の成長産業化に向け、様々な取り組みが行われております。
また、私の提案で、自民党では「中山間地の農業を元気にする会」を立ち上げ、昨年末政策提言をとりまとめ、平成29年度予算に反映させることになりました。
昨年4月に新潟で開催された先進7カ国農相会合では、「日本の農業は進んでいる」という評価をいただき、安心安全な農畜産物を作る日本の農業政策に興味を持っていただきました。先進7カ国のいずれの国でも、担い手の高齢化が課題となっている中、それを補うために機械化を進めていることや女性が活躍している点が、日本の農業の特徴でありました。
昨今、中国・アジアでの食料消費量の伸びが顕著で、日本が必要な食料を思うように輸入できない時代が来ることも懸念されております。国内での食糧生産の維持・向上は喫緊の課題であります。
農政新時代を迎え、六次産業化や畜産クラスター事業の推進等、攻めの農林水産業への転換が進んでおりますが、その一番は、次世代を担う担い手の育成です。
特に若い人が第一次産業で生計を立てられるよう、農業を魅力ある産業としてさらなる進展を図り、農村を支える基盤を取り戻すために、全力で取り組んでまいります。
私の地元である鹿児島の大隅地域と熊毛地域(種子島・屋久島)も、少子高齢化・過疎化に直面しております。農林水産大臣を経験し、鹿児島は農林水産業先進県だとあらためて実感したのですが、大隅地域と熊毛地域もまた、農地・山林と豊かな海という素晴らしい資源を活かし、すぐれた農林水産物を供給している地域であり、日本の食料供給基地として、国の内外に食材の供給を続けており、今後ますますの発展が期待されております。
私は、「大隅・熊毛の元気が、日本の未来をひらく!」と言い続けて参りました。
今、大隅熊毛が変わりつつあります。
更に、「まっすぐに前へ!」我々の地域が抱える教育・医療・福祉・中小零細企業問題をはじめ、内外の諸課題に積極的に取り組み、国家及び地域発展のため、精魂込めて皆様と一緒に頑張ってまいります。
平成29年元旦
衆 議 院 議 員 森山 ひろし